法事のお返し・引出物に関する疑問・質問はたくさんありますが、ここでは法事のお返し・引出物に掛けるのし紙(掛け紙)の選び方についてお話します。
葬儀に関することは近年では葬儀社に代行してもらうことが多くなりましたが、法事(法要)に関しては自分で準備することがたくさんありますので、ぜひ参考にしてください。
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そもそも 法事のお返し・引出物 とは?
葬儀の後、49日目に四十九日法要、1年目に一周忌、2年目に三回忌、6年目に七回忌などの法事を行います。その際に参列していただいた方々からお供えとして金品を頂きますが、その返礼が「法事のお返し、引出物」です。
特に法事の当日に持ち帰ってもらう品物が「法事の引出物」、地域によっては「粗供養」「茶の子」などと呼ばれています。
法事のお返し・引出物を贈るタイミングは?
一般的なタイミングは、品物を事前に用意しておいて、法事当日の帰り際に参列者に持ち帰ってもらう方法です。
ただし、遠方から来た方や、電車やバスで来た方に引出物を持ち帰ってもらうのは難しいでしょう。また、会場の都合で引出物を用意しづらいこともあります。そのような場合には、後日宅配便で品物を送るようにします。
その他にも、法事当日には参列せずに前後でお供えを持ってきたり、郵送でお供えを送ってくることもあります。そのような場合も、法事が終った後早めに品物を送りましょう。
法事のお返し・引出物 のし紙の色は? 黒白? 黄白?
品物にかけるのし紙(掛け紙)は、地域・宗派の慣習に従って表書きや色などを選びます。
選ぶポイントは4点あります。①水引の色 ②表書き ③文字の色 ④のしの掛け方 の4点です。
「黒白」は、全国的に使われています。神道やキリスト教などの仏教以外でも使います。
「蓮(ハス)」は、仏教でよく使われます。仏教らしく蓮の絵が入っているので好まれています。
「黄白」は、関西・中国・四国で使われています。仏教、神道、キリスト教で使えます。
「黒白」「黄白」の使い分けには明確な決まりがなく、地域と宗派によって違うこともあれば、法事の年数によって使い分けることもあります。例えば、一周忌までは「黒白」で、それ以降の法事やお盆、お彼岸は「黄白」を使うという使い分けをする場合があります。
法事のお返し・引出物 のし紙の表書きは?
のし紙の上側は地域・宗派により様々な書き方があります。
一般的には「志」と書きます。ただし、西日本の一部地域では「粗供養」「茶の子」などと書くのが慣習となっています。
「志」は、お気持ちという意味があり、法事のお返し・引出物と香典返しの表書きとして全国的に使われています。仏教に限らず神道、キリスト教でも使われています。
「粗供養」は、供養の粗品という意味で、おもに西日本で使われています。
「茶の子」は、もとはお茶やお茶菓子という意味ですが、中国・四国・九州の一部地域で法事のお返し・引出物と香典返しの表書きとして使われています。
「偲び草」は、神道で使われています。
のし紙の下側には施主の姓のみか、姓に「家」をつけて書きます。
施主と故人(喪家)の姓が異なる場合にどちらの姓を書くのかは、法事は施主が行うので施主の姓にするという考えもあれば、故人の名前を大切にしたい、故人のための儀式なので故人の姓を使うという考えもあります。また、葬儀と四十九日、香典返しまでは故人の姓を使い一周忌以降は施主の姓にすることもあります。家族で話し合って決めましょう。
法事のお返し・引出物 表書きの文字の色は?
のし紙の表書きは、慶事は濃い墨、弔事は薄い墨で書くのが基本とされていますが、関東の一部では法事のお返し、引出物は濃い墨で書くことがあります。法事を行う地域の慣習に合わせるのが一番です。
ちなみに弔事の場合に薄い墨で書く理由は、悲しみの涙で墨がにじむ気持ちを表すためと言われています。また、悲しみを薄め流したいと言う意味や、墨をする間も惜しんで駆けつけたとする説もあります。
法事のお返し・引出物 のし紙の掛け方は?
「内のし」は、品物に直接のし紙を貼り、その上から包装紙で包みます。
「外のし」は、包装紙で包んだ後で、その上にのし紙を貼ります。
のし紙には、贈り主名と名目が書かれているので、外のしは一目で分かりやすいのが特徴です。一方、内のしは控えめな印象があります。
地域別で見ると、関東は外のし、関西は内のしが主流となっています。
品物を渡すときの状況によっても異なります。例えば、仏前へのお供えのようにたくさん人が品物を持ち寄る場合は、誰からの贈り物かがはっきりと分かる外のしが良いでしょう。
逆に、法事の引出物の場合は施主からの贈り物であることは分かっていることなので内のしでも良いでしょう。
宅配便で送る場合は外のしだと破れてしまうので、内のしにすることもあります。
のし紙の掛け方は、お住まいの地域や贈り方を考慮に入れて選びましょう。
地域や宗派の慣習に合ったものを選びましょう
大切なのは地域や宗派の慣習に合わせることです。同じ県内でも市町村単位で異なることもありますし、近所でも宗派で異なることもあります。
まずはお寺や親戚、近所のお年寄りに相談してみましょう。
★それでも分からない!困ったときはコレ!
どうしても分からない場合は…
のし紙の水引の色は「黒白」、
表書きは薄墨で「志」と「喪主の姓」。
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